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2004.10.06

マレーシア映画史上最大の意欲作

・Reikoです。

メルマガ「トレキャ!シネマ番付」(04年上半期)号に寄稿した
映画「レダン山の姫君(Puteri Gunung Ledang)」」についてのコラムへの追記です。
↓ 

 
さて、コラムではかなり酷評した『PGL』の演出ですが、
結局、それは私の中に
マレーシアの文化や映画界への思い入れがあるからなんですよね。
例えば、
「ハン・トゥアとマジャパヒトの王様の対決シーンがモロ香港映画なのには唖然」
というあたりも、私がマレーシアに住んでさえいなければ、
そんなに気にならなかったかもしれません。
というのも、実は私、アレクサンドル・デュマの『三銃士』をベースにした
ヤング・ブラッド』(2001年ユニバーサル)を観て、
「何これー、美術がレンブラント(「光と影の画家」と言われるオランダの巨匠)で、
アクションは香港かい?超ミスマッチだけど、なんか好き~」(笑)と思い、
VCDまで買っちゃった過去が…。
この最後の見せ場が、長い梯子を使う、
ワンス・アポン・イン・チャイナ』だったか、
ジャッキー・チャンの映画のどれだったかに、出てきたアクションにそっくり。
 
で、『PGL』はといえば、舞台は湖、立ち枯れた木の上にハン・トゥアと王様が
ちょこりんと、まるでカワセミのように留まって対峙してるんですが、
これって、やっぱり香港映画かテレビシリーズでほぼお馴染みのシーンなんですよ。
ま、『ヤング・ブラッド』も『PGL』も
アクション担当ディレクターは香港から招いてるんで、しょうがないかもしれませんが、
もうちょっと工夫があってもよかったんじゃないかと…。
 
あと、カワセミで思い出しましたが、
『PGL』には主演の2人が互いの想いを踊りで表すシーンがあって、
これがマジ鶴の求愛ダンス(笑)。
他にも敵国の襲撃で村の鶏達が馬の蹄の前で行き場を失うシーン
(あるブログに「あの可愛そうな鳥達の驚愕の表情が脳裏を離れない」というコメントあり)
もあって、さながらバードウォッチングのような映画(笑)です。
 
あと、制作裏話というか、噂も色々ありまして、
まず、この映画のプロデューサーは主演女優(ティアラ・J)の夫で、
ティアラ自身も共同プロデューサーを務めているんですが、
そのせいでサルタンの正室(ソフィア・ジェーン)の出るシーンが、
ビシバシ、カットされたという話。
これって、まるで『ラストサムライ』のトム・クルーズみたいじゃないですか?
ま、事実かどうかはわかりませんが、出番が多くないにもかかわらず、
ソフィアの存在感と演技は、そんな噂も出るほどに際立ってました。
彼女は美人で、ものすごく人気があったんですが、
結婚してからはテレビや映画にもほとんど出てなかったんです。
私は、ラスト近くで、彼女が世継ぎである我が子
(映画館でも「かわいい~」という声があちこちで聞かれた)を気遣う表情
(王妃の威厳を保とうとしながらも、夫の狂気に怯える様子)にやられました。
一方、私が「気品がない」と感じたサルタン役には、
当初、別の俳優が指名されていたそうです。
でもスケジュールの都合がどうしてもつかず、代役に。
で、この人の最近の役柄というのがレイピストとストーカーというんですから、
気品は感じられないわけですよね。
あ、でもマレーシアの実際のレイピストや性犯罪で捕まる人達は
かなりのルックスに恵まれていることが多くて、びっくりしますので、
人を決して外観や雰囲気で判断してはいけません。

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