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2005.07.06

性同一性障害の少年のドラマ

お疲れ様です。Reikoです。

トレキャ!ドラマ番付(05.5.26&次号)向けにお送りしたコラムの追記です。

まず、コラム冒頭の「マレーシアでは、異性のように装うことだけでも軽犯罪
法の下で告発されかねない「みだらな行為」とされています
。」と「イスラム
教徒(=モスリム)の場合、身体的な性と別の性を生きようとすれば、イスラ
ム法に違反する行為として宗教法廷に告発されかねないのです
。」について。

ちょっと、わかり難かったかもしれませんが、前者は、通常の国内法に照らし
た場合、「軽犯罪に当たる」ということで、イスラム教徒以外も対象になります。
一方、後者はイスラム教徒だけを対象にしていて、警察とは別の組織=宗教警
察が取締りをしています。つまり、イスラム教徒のGIDの場合、法律という点か
らだけ見ても二重の烙印を押される不安を抱えているということです。

マレーシアでは、身振りや話し方が女性的な男性は「Pondan(ポンダン)」=(お
かま)と言われ、からかわれることが多いのですが、それとは別に、身体的には
男性ですが自分は本当は女性だと思っているGID者(MTF=Male to Female)は
「Mak Nyah(マッ(k)ニャ)」
と呼ばれています。
 
1999年、北マレーシア大学は、507人のMak Nyahを対象に社会、法律、宗教、
健康など様々な側面から本格的な調査を行いました。同調査を指揮したテー博
士は、2004年11月のインタビューで、マレーシア国内にはMak Nyahが1万人以
上おり、うちマレー人が70~80%を占めるという見方を示しています。
調べてみたところ、マレーシアの人口は2004年第3四半期で約2572万人でした。
人口比については諸説あるのですが、マレー系とその他の先住民系を併せた
ブミプトラの比率は58%という統計と比較すると、Mak Nyah全体の中で、いか
にマレー系の比率が高いかがわかります。しかもマレー人はほとんどイスラム
教徒ですから、Mak Nyahの70%以上が何らかの形で、このドラマに描かれたよ
うな経験をしているのではないかと思います。

イスラム教指導者会議が、両性具有(半陰陽)者以外のイスラム教徒全員に対
し、性転換を違法とする判断を下し、異性のように装うことも禁止
したのは
1983年のことです。
例え、宗教という足枷がなかったとしても、性転換というのはものすごい葛藤
や逡巡の末に出した結論なのではないかと思いますが、イスラム教徒の場合、
親兄弟から「それだけは止めて」と言われ、踏みとどまっているケースが多い
ということでした。それというのも、イスラム教のお葬式で、死者の身体を清
めることが許されているのは同性のみ。性転換者は男性にも女性にも清めても
らえない、つまり、お葬式を挙げてもらえないことになる
からなのだそうです。
前述の1999年の調査でも507人中、女性ホルモンを摂取しているMak Nyahは63
%もいる一方で、性転換手術を受けた人は19人(全体の3.74%)に過ぎないこ
とからも、宗教という問題がMak Nyahの生きる道にいかに大きな影響を与えて
いるかがわかると思います。

さて、今回、このコラムを書くに当たり、いろいろ調べてみたところ、台湾の
GID者について非常に詳しい情報を提供しているサイトがありました。そこには
性転換以前の性別を比べた場合、欧米諸国では男性が女性の2倍以上になるが、
男尊女卑の風潮のある台湾では女性が男性になることを望むケースが多く、
男女の比率は逆転する
」という趣旨の記述があり、当然のことながら、
住む社会によってGID者の置かれている状況や抱える問題も違うんだなと思った
次第です。

今回はいつもの私からぬ、真面目な追記となりました。それは、やはり、この
『Sutun』がいかに大きな衝撃を与えたドラマだったかを示していると思って
ください。

と、ここまで書いて、お送りしたライター追記、
原稿執筆時点では確かに「完結」のはずだったんです。
ところが、この数日後に「サッカーのワールドユースの中継、
どっかでやってないかな」と思って、
テレビのチャンネルを切り換えた瞬間、
次のような映像に遭遇してしまいました(ちょい大げさ)。

街を歩いている若い男性に声を掛け、OKが取れれば、
メークオーバーして、「Pondan」風に仕上げ、
その格好で繁華街に立たせて、行き交う人々の反応を
カメラに収める。
途中、警官が視野に入ってきて、ドキッ!

というものでしたが、残念ながら、突然の雨で音声が
聞き取れなかったのと、(途中から見たせいもあって)
映像自体が1分半程度で終わってしまったため、
撮影場所とか、対象といった詳しい内容が
全くわかりませんでした。

でも、この企画に挑戦した2人は、私には、
ごく普通の20代のマレー系に見えたんです。
だから本当にびっくりしましたね。な、何なんだ、これは!
私が一生懸命書いたライター追記は一体…みたいな(笑)。

1人は口ひげを剃り落として、メークしてもらってました。
でも、本当に素人なのか、例えば演劇専攻の学生みたいな
「さくら」を使ったのかは微妙です。でも、演劇専攻なら、
もうちょっと、演技するかもな~。
Before & Afterで歩き方が全く変わってなかったような(笑)。

それと、警官が近寄ってきた時、女装の彼もかなり緊張してたと、
見たんですが、あの警官自体も「さくら」かもしれないし、
本物の警察署からの事前許可がないと撮影はできないでしょうし。

あと、メークオーバーもあくまでも「Pondan」風ということに
力点が置かれていたと思うんです。
「完璧に女性のように」というのではなく、何と言うか、
メークも髪型も衣装も全て大げさになっていて、
嫌でも目立つし、「何か、違うぞ」と思わせるような、ね。
しかもスカートをはいた脚には脛毛が!

しかし、ホントに何だったんだろ?あの企画って。
すごく高いギャラで釣られたんだろうか?
女装願望を持つ男性って、どれくらいの確率でいるんだろう?
あの男性2人の人生、これからどう変わるのか?
それとも、変わらないのか?
次から次へと疑問が沸いてくるのでありました。
 
 
 
 

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