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2008.04.08

社会派ホームドラマ『Brothers & Sisters』

今回は、高い評価と人気を得て、米国ではシーズン3開始目前のホームドラマ
Brothers & Sisters』をご紹介します。
とは言え、私が住むマレーシアでは先日、シーズン1が終了したばかり。
日本でもAXNで日曜9時に放映中で、確か4月13日に終了予定ですが、
未見の方はぜひ第1話からの再放送を待って、じっくりご覧いただきたい。
脚本、キャスティング、演出、演技、そのどれもが秀逸で、大笑いさせられた
かと思えば、心を締めつけられ、「人間だもの。いいところもダメなところも
あるよね...でも、やっぱり家族くらいはそれも承知で、応援し合いたい」
と思わせる味わい深いドラマです。
 
日本語でも立派な番組公式サイトが作られており、昨年10月のプレミアム放送
前には大掛かりな番宣ディナー・ショーが開催されたとか。その割に(日本語
のサイトいくつかをざっと見た限りでは)「知る人ぞ知る」といった感じですが、
日本の場合、質的にはともかく、国産番組も多数放映されているわけで、
海外ドラマの話題づくりは一筋縄ではいかないのかもしれません。でも、色々
な人と出会ったり、仕事をしたりしている、あるいは他人と深く向き合った経
験のある人、本をたくさん読んで感想をまめに書き留めたりしている人には、
ファンが多いという印象を持ちました。

でも、ある掲示板に寄せられた「『Brothers & Sisters』って、どうですか?」
という質問に対し、「あんまり事件が起こらなくて、退屈...」という主旨
の回答があって、仰天。
「この人にとって事件て何?若い人みたいだけど、そんなに波乱万丈な人生
送ってるの?(笑)」と突込まずにはいられませんでしたね。だって、こんなに
「人生色々」なホームドラマって、ちょっとないですよ、やっぱり。

20代から40代の兄弟3人+姉妹2人と、その母親に加え、父親の死後発覚
した彼の愛人とその娘を巡る群像劇なんですから。
しかも、この兄弟姉妹のキャラや置かれた状況って、誰か1人については私
達視聴者との普遍性が必ずどこかにあるはずなんですが、「さすがに、ここまで
揃うことはないだろう」というコテコテ振り。というか、この世代の5人兄弟姉妹
自体が日本ではめずらしいですものね。
 
その上、親子/夫婦の関係、「もう1人の女性」の存在、経営者/ジャーナリスト
/政治家それぞれのあり方や職業倫理、無精子症、同性愛者の恋愛、新生児
の生死に関わる選択といった国の別を問わない問題から、帰還兵のトラウマと
社会復帰、熾烈かつ過剰に戦略を重視する政治運動の中で1人歩きしていく
候補者像といった米国の抱える問題まで、色んなことを考えさせられるのです。

でも、ドラマの基調としては温かく、ユーモアやドタバタも満載。それでいて
「あ~楽しかった」だけにとどまらない、余韻を残す構成というのは、やはり
『エイリアス』『ザ・ホワイトハウス』などスケールの大きな作品を手掛けてきた
ケン・オリン(製作総指揮/監督)やジョン・ロビン・ベイツ(クリエイター/製作総
指揮)の手腕なのでしょう。

アカデミー賞主演女優賞を2度も受賞しているサリー・フィールドを筆頭に、
それぞれエミー賞やゴールデン・グローブ賞を受賞している豪華女優陣、受賞
暦では女優陣に多少ひけをとるものの、ベテラン、中堅、若手とも実力派を揃
えた男優陣も見ごたえがあります。

私の友人の間では、ゲイの次男ケヴィン役を務める英国人俳優マシュー・リス
が「キュート」と評判ですが、私の一押しは末っ子ジャスティン役のデイヴ・
アナブル。彼、ピープル誌恒例の「最もセクシーな男達」にも選ばれ、見開き
2ページで取り上げられほどのブレーク振りです。ちなみに我が家では彼を
「(セルビア人テニス選手)ジョコビッチのハンサム・バージョン(ごめんよ、ジョコ。
君がブ男というわけではないのだ)」と呼んでいます。
 
シリアスな表情が多いため、ちょっと損してる感のあるトーマス役のバルサザール
・ゲティはあの、映画『蝿の王』の主役ラルフだったんですね。幼少時からなぜか
漂流物が好きだった私、「少年達が無人島でサバイバルする話」ということで
見始めたら、あまりにも残酷な展開で衝撃を受けた、この映画。思いやりと冷静
な判断力を兼ね備えるリーダー役で、デビューするやいなや、その演技力を高く
評価された、あの彼も大人になったのね~と感慨しきり。
思いっきり余談ですが、どれくらい当時の面影が残っているかを確認するため、
検索をかけたら、白人美少年好き(私は違うけど。笑)にはたまらないサイト、
その名も「美少年図鑑 欧米映画編」を見つけました。
それにしても、14歳の彼、細かったのね~。ま、サバイバル映画に出るので、
ダイエットしたのかもしれませんが。

あと、第9話から共和党上院議員役でロブ・ロウも出てきます。映画『ホテル
・ニューハンプシャー』の頃から、結構好きなんですよね、彼。このドラマでは、
人格良し、ルックス良しで、こんな議員がいたら所属政党を支持する女性票
の9割は固いだろう(何を根拠に...笑)と思える颯爽とした役を演じています。

それでは、興味を持っていただいた読者向けに、ここで改めて、
このウォーカー家+の面々をご紹介します。
母親のノラ(サリー・フィールド)は、家族を愛することにかけては誰にも負けな
いが、意地っ張りでおっちょこちょい。おかしな友達のアドバイスを真に受け、
ちょっと気になる文章教室講師が開いたパーティにティーンエージャーのような
格好で出かけたり、マリファナ使用で逮捕されたりする60歳。

長女のサラ(レイチェル・グリフィス)はビジネス・スクールを卒業し、父親の後を
継いで食品会社の社長に就任したが、仕事と母親業の両立や夫婦生活では
苦戦中。しっかり者で、母親より大人だが、それが災いしている面もある。

長男のトーマス(バルサザール・ゲティ)は「ずっと父親の片腕として働いてきた
にもかかわらず、社長に任命されなかったのは、自分の能力が姉より劣るから
なのか?」という疑問が頭から離れない。妻ジュリア(サラ・ジェーン・モリス)とは
ラブラブだが、子宝に恵まれない。

次女のキティ(キャリスタ・フロックハート)は、保守的なコメントが売りのラジオ・
パーソナリティ。家族の住むロサンゼルスのTV局から討論番組レギュラーの
役をオファーされる一方、イケメン投資銀行家の恋人から結婚を申し込まれ、
キャリアか結婚か悩む。政治的には、彼女が共和党支持派で、母親は民主党
寄りという違いがあるが、私が思うに、性格的には1番母親に似ている(ついで
に顔の系統も)だけに、確執もある。

次男のケヴィン(マシュー・リス)は、ゲイで弁護士。職業柄家族に頼られ、
その期待に応える有能さや冷静さを持つ反面、惚れっぽく、恋愛に関しては
不器用なタイプ。

三男のジャスティン(デイブ・アナブル)は、皆に愛され、気にかけられる存在
だが、衛生兵としてアフガニスタン侵攻を体験したトラウマから、ドラッグに
逃避がち。純粋で繊細、思いやりのある性格だけに、世渡りは下手かも。

叔父のソール(ロン・リフキン)。ノラの兄で、ウォーカー家の経営する食品
会社では最高財務責任者。義弟の不義を知りつつも、妹や甥姪を守るため
その事実を隠し通してきた。

父親の愛人ホリー(パトリシア・ウェティグ)。元女優だが、ビジネスの手腕も
あり、勝気。娘のレベッカは果たしてウォーカー家の血を引いているのかは謎。

サラの夫ジョー(ジョン・パイパー=ファーガソン)は、妻思いで子煩悩の専業
主夫だが、なぜか夫婦生活を拒否。ギャーギャー言いたいことをいいながらも
異常なほど仲のよいウォーカー家の中で、時に疎外感を抱かせられているの
かも。難しい年頃の連れ子+幼い姉弟を持つ父。

オマケ‐‐このドラマで私がここだけは許せないと思うところ。それは、気にかけ
ていた相手とただならぬ関係になったことを、すぐ(翌朝、ベッドにまだその相手
がいるような状況で)家族の誰かに電話でしゃべってしまうところ。中学/高校
男子じゃあるまいし、これってマナー違反でしょう?しかも、それがあっという間
に家族全員の知るところとなる...。信じられない家族!
「ドラマなんだから、そうムキにならないで」と息子達には、なだめられます
が、やっぱり嫌なものは嫌(笑)。


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