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2009.07.19

ライター追記@『ダンス・インディア・ダンス』

---------<トレキャ!トレンド関連データ>----------------------

○『ボリウッドダンス人気に日本にも』
 ↑日本でもインド映画音楽に合わせて踊るダンスが人気、教室も増加
 ↑米国での自宅エクサの売れ筋は「ボリウッドダンス」
 ↑ボリウッド映画に登場するダンスが全米で人気に
 ↑「スラムドッグ$ミリオネア」の影響で人気がアメリカ全土に拡大

◆「トレンド・キャッチ!(Weeklyデータ版)より
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お疲れ様です。Reikoです。

トレキャ!ドラマ番付(2009.07.15号)に掲載の連載コラム
海外テレビ(ドラマ)事情(26) ダンス・インディア・ダンス <インド編>」
へのライター追記です。
(コラム本編は上記メルマガ上にてお読みいただけます。)

インド最大のダンス系番組『ダンス・インディア・ダンス』(以下『DID』)を
数回見ただけで、「次回のトレキャ!ドラマ番付の連載コラムのネタはこれに
決まり!」でした。

トレキャ!ドラマ番付シネマ番付を以前からお読みの方なら、私がダンス
大好き人間(自称「踊る翻訳者」笑)であることはご存知でしょうから、
「また趣味に走って、ありがちなダンス・コンペ物を採り上げて...」と、
思われたかもしれません。

でも、『DID』は、きっと皆さんの想像をはるかに超えた「That's Entertainment」
な番組だと思います。

その根拠としては、まず、ドラ番本文にも書いたように、ダンス・ジャンルや
出場者の身体条件(いかにもダンサー体型という出場者は少ない)、コスチューム
が多彩な上、各出場者は少なくとも毎週2種類のダンスを披露しなければならない
(出場者が絞られていくほど、1週間で完成させなければならないルーティンの
種類は増加する)、ダンサーの身体表現の範囲を超えた純粋な演技力が要求される
といった厳しさが、挙げられると思います。

この演技力について少し補足するなら、
(1)ヒンディー語や英語の歌に合わせて踊る時は、(ボリウッド映画お馴染み) 
   の口パクがお約束、
(2)インド古典舞踊などは目の動きや表情も重要なポイント、
(3)「家庭内暴力反対」や「身体障害者への敬意/共感」をテーマにした
   ルーティンでは、女優や俳優ばりの演技力が要求される、
(4)チャップリンや往年のボリウッド映画の喜劇俳優を手本にした
   コミカルな動きも時には必要
...ということになると思います。

回を重ねるごとに、「ロッキング&ポッピング(いずれもストリートダンスの
主要素)王子」プリンス、「表現力の女王」ヴルシャリ、「アイソレーション
(身体の一部を独立させて動かすこと)姫」アリシャ、「道具使いの達人」ジェイ
など、キャッチフレーズで紹介される出場者も増え、それぞれが固定ファンを
獲得していきます。

そんな中、私はマユレシュというトップ8入りした出場者を「インドの新庄剛志」
(笑)と呼び、優勝したサルマンや惜しくも第4位になったジェイとともに、
応援していました。

マユレシュは、白い歯と鍛え抜かれた身体が魅力で、強い筋肉とバランスの良さ
があるからこそ美しい静止状態を保てる典型...のようなダンサーでした。
トップ5入りしてもいい実力を持っていたと思いますが、なぜか得票数が伸びず、
結局8位に終わりました。
でも、敗者復活戦を制して辛くも次週に進んだジェイを「勝ち残って当然」と
称え、言い訳を一切しなかったのも、潔くて立派でしたね。
一方、マユレシュの落選には、彼を指導した審査員のテレンスが立ち上がり、
いつになく激しい口調で投票者に対する失望を表したのが印象的でした。

DID』関連のサイトをチェックしたところ、「マユレシュはもっと評価される
べきだった」という趣旨の意見が多数寄せられていた上、グランド・フィナーレ
では、「もう1度見たい、あの演目」のソロ部門に視聴者推薦され、ボリウッド
悲劇『Dil Se』の主題歌に合わせ、堂々の演舞を披露。これで、私の溜飲も
下がったというものです。

他の出場者についても、少しだけご紹介しましょう。

ジェイ -- 小柄な部類に入り、審査員長から「普段は頼りなさげなのに、いざ
ダンスを始めると実に舞台映えするんだな~、君は」と感心される、意外性も
魅力の1つ。トランポリンや、椅子、段差といった道具を上手く使いながらも、
小手先だけでない、確かな技術とターンやポーズの美しさが光る真のダンサー
でした。ダンスの上手さなら、今回の出場者中、1、2を争う実力を持っていた
と、今でも私は思っています。

アリシャ -- 実に万能なダンサーで、インド古典舞踊やモダンバレエでは表現
力豊かに美しく、ヒップホップはリズミカルに力強く、踊り分け、底力を感じ
させました。特に、「マイケル・ジャクソン」特集の時の切れ、「家庭内暴力反対」
がテーマだった時の演技力が素晴らしかったと思います。本人としては悔しかった
でしょうが、準優勝は立派です。

サルマン -- 身長もそこそこあり、スタイルがいい分、得をしていたかも
しれません。でも、動きはあくまでも優雅で、軽やか。彼が踊るとヒップホップ
でさえ、美しく見えるんです。これには、「もう少し攻撃性が欲しかった」という
異論もありましたが...。インドでは少数派のイスラム教徒であったせいもあり、
彼の優勝を素直に祝福できない視聴者もいたようですが、優勝特典である
ボリウッド映画出演ということを考慮すれば、ルックス(顔だけを見れば、少し
エラが張り気味で、私の考える「ハンサム」の基準からはちょっと外れるんです
けど、インド人なら、こんな感じも十分アリなんでしょう。事実、女性ファンの
多くは口を開くなり、「サルマン、超ハンサム~!」でしたから)も含め、
スター性のある彼の優勝は妥当な線だと思います。

私的には、上記3人の実力は伯仲しており、誰が優勝しても不思議ではなかった
と思いますが、トップ3にシデシュが選ばれたのは、やはり師匠で審査員中、紅
一点だったギータの母性に駆られた応援(涙ボロボロ戦術)が少なからず影響
していたと思います。
 
一方、審査員長でボリウッド往年の大スター、ミトゥン・チャクラボーティ
(愛称ダダ)の、「どこから、こんな服を見つけてくるんだ?」というような
キラキラ衣装や、審査員中、一番フェアで率直に、的を射たアドバイスを
していたテレンスの、ややToo Muchな(でも、それが実によく似会う)
『ベルばら』的ファッションも、間違いなく「一種のエンターテイメント」
でしたね。

テレンス(と男性司会者で、笑われ役のジェイ)は、よくダダに「ちょっと
見本を見せてくれる?」と請われて、自らもダンスを披露する機会が多かった
んですが、長身で、足がものすごく長いんですよ。こう言ってはなんですが、
ご両親も兄弟姉妹も「この辺に(もちろんマレーシアの話)いそうな、ごく
普通のインド人」なのに、どんな突然変異で、あ~いう日本の少女漫画の
主人公(でも、ヒゲは濃い。笑)みたいな、ルックスの男性が出てきちゃう
んでしょうか?あ、なんか、脱線してしまいましたね。失礼しました。

しかし、コラム執筆に当たり、ネット検索をして、驚きました。この番組に
ついてコメントしている日本語サイトが全くなかったからです。インドに
だって日本人は少なからず、いるでしょうに。
「Dance India Dance」で検索すると、25万件近いヒットがあり、関連サイト
には、カナダやサウジアラビア、ドイツ、ノルウェーからもコメントが
寄せられていたにもかかわらず...。
しかし、日本人の間で全く話題になっていない番組を、毎週末、あれほど
楽しみにしていた私って、一体何者...?(笑)。あ~、ますます日本人として
のアイデンティティに危機感を持つ今日この頃...。

『ダンス・インディア・ダンス』について、1つ重要なことを書き忘れておりました。
この番組、なんとヒンディー語ベースなんですよね
(サイトを確認していただいた方は、お気づきだと思いますが...)。

なんでヒンディー語の番組を私が多少とも理解できたか?
と言えば、出場者や審査員によっては、コメントに英語がかなり混じっていたのと、
編集手法のおかげなんです。
というのは、演舞を終えた出場者にネガティブなコメントが発せられた瞬間、
画面が「ズンっ!」(ま、日本で言うなら「ガ~ン!」という感じでしょうか?)
という効果音とともに、白黒になり、その出場者の超ナーバスだったり、
がっかりした表情が大写しになるんです。

この白黒画面は、審査員が「君のあのステップ/動きは、あの名作で○○が
見せたものをお手本にしているんだね」なんて注釈を加える際、
「出場者によるステップ/動き」と「発想の源泉となった映画の1シーン」が続けて
流されて、「あ~、ほんとだな~」とか、「うわ~!懐かしい」とか思うと同時に、
実に視聴者に配慮した編集であると感心しておりました。

でも、やっぱり字幕があれば、もっと楽しめたと思うんで、
Zee TVがもし、この番組の総集編をDVD発売するなら、
ぜひ字幕をつけてほしいと思います。


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