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2012.01.17

海外TV事情(31) 『The Pillars of the Earth』(邦題:ダークエイジ・ロマン 大聖堂)

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連┃載┃コ┃ラ┃ム┃◇海外 TV事情(31)<ドイツ/カナダ/イギリス合作編>
              『The Pillars of the Earth』
              (邦題:ダークエイジ・ロマン 大聖堂)
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                                      TEXT by Reiko

         「ベストセラー小説を壮大なスケールで映像化」
                (BSプレミアム公式サイト)
          http://www9.nhk.or.jp/kaigai/daiseidou/

                       ◇

約1000ページという長編にもかかわらず2000万部という世界的ベストセラーと
なったケン・フォレットの『The Pillars of the Earth』(邦訳版:「大聖堂」)。

これは、中世イングランドの架空の町キングズブリッジ(※)を主な舞台に、
大聖堂の建築を縦糸として、その完成に情熱を傾ける設計士兼熟練石工と
敬虔・高潔な修道院長、
王位継承者の死の真相に関わるゆえに数奇な運命を辿る母子、
血で血を洗う後継者争いに終始する王家、混乱に乗じて権力の拡大を目論み
権謀術数を巡らす司教と豪族、領土と爵位を取り戻すため数々の苦難に耐える
元伯爵令嬢と弟らの生涯が交錯し織り成された、壮大にして緻密なタペストリー。
  
「大聖堂」(cathedral)という言葉で私が思い出すのは、
 「作業中の石工に『何をしているのですか?』と尋ねたところ、
  ある者は『石を切っています』と答え、
  別の石工は『大聖堂を作っています』と答えた」
という話。
仕事に対する取り組み方やjobとworkの違いを端的に表現した例として
記憶しています。
この短期連続ドラマには、その制作に関わった人達の多くがおそらく、
前述の二番目の石工と同様のビジョンや使命感、
誇りを持って仕事に当たっていたのではないか、
そう思わせる崇高さが漂います。
まず、オープニングのイラストレーション動画とテーマ音楽からして凄い!
その力強さとスピード感に、本編への期待は否が応でも高まります。
知名度より舞台その他の演技で高い評価を得ている実績を優先した
と思われるキャスティングも、セルジオ・ミミカ・ゲッザンによる演出も絶妙。
 
特に私の目を引いたのは、自ら設計した大聖堂の完成を見届けることなく
惨殺された石工トム役のルーファス・シーウェル、
墜落・荒廃した教区を大聖堂の建設を通して立て直そうと苦心・奔走する
修道院長フィリップ役のマシュー・マクファデン、
国王の世継ぎを乗せ難破した船に同乗していた吟遊詩人の血を引き、
トムとは義理の父子・師弟となるジャック役のエディ・レッドメイン。
シーウェルは髭の似合う野性的なイケメン中年。
マクファデンの魅力は何といってもその美声と、
少し悲しげな優しいまなざしにあります。
一方、複数のブログで「イケメン」と形容されていて、
 「最近の日本人は『イケメン』の定義にずいぶんと寛容なのね
  (『美人過ぎる』も同様)」
と思わずにいられなかったのがエディ・レッドメイン君。
アヒルっぽい口とそばかすが印象的な顔だけを見れば、
むしろトム・ソーヤー役なんかがぴったりくると思うんですが、
シェイクスピアの作品などで、高貴な身分の役柄を演じることが多いのは、
名門イートン校でウィリアム王子の同窓、ケンブリッジで美術史を学んだ
超エリートであることが影響しているのかもしれません。
彼は今後数年の内に大ブレイクしそうな予感がします。
 
なお、本作品[全8回]は、近くDVDの発売(1月18日)と、
BSプレミアムでの再放送(1月22日深夜より6夜連続)が予定されています。

                      ◇

 ※イギリスには“キングスブリッジ”という街は存在するようですが、
   この物語(原作本)で大聖堂建設の舞台となったのは、
   実在のキングスブリッジとは別物の、原作者ケン・フォレットが生み出した
   架空の町キングスブリッジだそうです。

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